糖尿病とがん
糖尿病患者のがん発生リスクは20%〜30%アップ
厚生労働省の調査、研究によれば、糖尿病と診断されている人は、ない人に比べ、がんにかかる可能性がアップしています。
男性で、1.27倍、女性で、1.21倍、全体では20%から30%がんにかかりやすいという結果になっています。
部位別に見た場合、男性では、肝臓がん、腎臓がん、すい臓がんのリスクが特に高く、女性では卵巣がんで高い数字となっています。
部位別がんリスク
(糖尿病でない人を1とした場合の相対リスク)
男性 全体 1.27
部位 | 相対リスク |
肝臓がん | 2.24 |
腎臓がん | 1.92 |
すい臓がん | 1.85 |
結腸がん | 1.36 |
胃がん | 1.23 |
女性 全体 1.21
部位 | 相対リスク |
卵巣がん | 2.24 |
肝臓がん | 1.94 |
胃がん | 1.61 |
糖尿病が、がん化を促進するメカニズムは...
糖尿病になりインスリン(血糖をコントロールするホルモン)の働きが悪くなると、血液中のインスリン濃度が高まり、高インスリン血症という状態になります。
インスリンには腫瘍増殖・発ガン促進作用があると言われ、細胞のがん化を引き起こすのではないかと考えられています。